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2015.02.06

無期転換権発生までの期間に関する特例②:プロジェクト型

前回は、「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」(以下、「有期特措法」といいます。)における無期転換権発生までの期間延長等の概要と適用対象者についてご説明しました。

今回は、有期特措法が適用されるための要件についてご説明します。

①プロジェクト型
・専門的知識・技術等を有していること
 
プロジェクト型では、専門的知識・技術等を有していることが要件とされていますが、具体的に何がここでいう専門的知識・技術等にあたるかは、現在、労働法制審議会で議論して決めようとしている最中です。

つまり、法律は公布されたものの、具体的な要件の内容は公布後に議論して決めましょうということです。
少しいい加減な気もしますが、法案審議の段階では一応の目安が示されています。
そこでは、労働基準法14条における一回の有期労働契約の期間の特例に関する厚労省告示が引き合いに出されています。
この告示を見ると、専門的知識・技術等を有する者として、
医師、公認会計士、弁護士、一級建築士等、一定の国家資格を有する者や、
システムアナリスト、一定期間の実務経験を有するシステムエンジニア等
が挙げられています。

なお、教員や研究者に関しては、大学等や研究開発法人の研究者、教員等に対する労働契約法の特例が平成26年4月1日から施行されており、無期転換権が発生するまでの期間は10年とされています。

・収入要件について
プロジェクト型については、一定の高収入を得ている者のみが対象となります。
収入要件についても、上記専門的知識等と同様、具体的な内容は現在、労働政策審議会で議論されている最中ですが、上記厚労省告示を見ると、年収1075万円という数字が示されていますので、有期特措法における収入要件も近い数字になるでしょう。
(今、話題のホワイトカラーエグゼンプションも同様の収入要件が示されていますね。)

・厚労大臣の認定
有期特措法の適用を受けるためには、厚生労働大臣が示した基本指針にしたがった計画を作成し、有期特措法の適用を受けるための申請を行い、認定を受ける必要があります。

実は、この基本指針もまだきちんと示されていないのですが、プロジェクト型では、プロジェクトの内容や機関について計画に盛り込む必要があります。
また、専門的な有期労働者の能力向上を一つの目的としていますので、対象労働者の能力の維持向上を目的とする教育訓練を受けるための有給休暇(労基法上の有給は除く)や、対象労働者が自主的に能力向上を図る機会の付与等の措置を設けるべきとされています。

次回は、中小企業で使うべき継続雇用型の要件、実務上の重要性についてご説明します。

(本連載の①③は下記リンクをご参照下さい。)

無期転換権発生までの期間に関する特例①:概要
http://www.kawarabayashi-law.jp/blog/2015/01/post-51-1072025.htm

無期転換権発生までの期間に関する特例③:継続雇用型
http://www.kawarabayashi-law.jp/blog/2015/02/post-53-1093031.html

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・契約社員の解雇
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