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2015.02.18

無期転換権発生までの期間に関する特例③:継続雇用型

前回は、有期特措法の①プロジェクト型についてご説明しましたが、プロジェクト型の適用対象となるのは大企業のごく僅かの方だけです。
中小企業で有期特措法を活用するとすれば、間違いなく②継続雇用型でしょうから、今回は、継続雇用型についてご説明します。

②継続雇用型
・高年齢者雇用安定法(以下、「高年法」といいます。)上の継続雇用措置に基づいていること
継続雇用型では、定年後、引き続いて雇用されている期間は、労契法18条の「通算契約期間」に参入しないこととされています。
つまり、定年後継続雇用の場合、その期間は無期転換権は発生しないということです。

ここで、注意しなければならないのは、例えば、A社で定年を迎えた人がA社と関係のないB社で有期労働契約を締結し、更新を繰り返している場合などです。
この場合、高年法の継続雇用措置とは無関係に有期労働契約を締結していますので、有期特措法は適用されず、労働契約法18条の原則通り、通算契約期間が5年を超えると無期転換権が発生します。

・厚労大臣の認定
厚労大臣の認定を受けないと有期特措法の適用を受けられないことは①プロジェクト型と同じです。
継続雇用型でも厚労大臣が定めた基本指針に則った計画を作成しないといけないのですが、ここでは、対象労働者に対する配置、職務および職場環境に関する配慮などについて定めるべきものとされています。

趣旨としては、高年法上の継続雇用措置が適切なものとして整備、運用されていますよということを計画に示してくださいね、ということです。

<特措法の活用>

近年、長引く不況や少子高齢化の影響等で、新規採用は縮小傾向にあり、企業における重要な業務やポストを年輩の労働者が担っている企業は多いと思います。
ただ、企業の長期的な発展を考えた場合、必ず人材は新陳代謝させる必要があります。
その際、当該企業で長く働いていて、企業風土やノウハウを熟知しており、かつ、能力・意欲のある高年齢者には、若手労働者に技術・経験・ノウハウ等を伝えたり、業務を引き継いだ後の補助的業務を担ってもらったりすることが重要になります。

このような場合、継続雇用型の特例を受ければ、65歳を超える人材を活用するときのリスクが抑えられます。
高年法の趣旨に則った継続雇用措置の整備・運用について計画に盛り込めば、厚労大臣の認定が受けやすくなりますので、是非、制度設計して活用すべきでしょう。

(本連載の①②は下記リンクをご参照下さい。)

無期転換権発生までの期間に関する特例①:概要
http://www.kawarabayashi-law.jp/blog/2015/01/post-51-1072025.htm

無期転換権発生までの期間に関する特例②:プロジェクト型
http://www.kawarabayashi-law.jp/blog/2015/02/post-52-1093006.html

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・契約社員の無期転換権
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・契約社員の解雇
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・就業規則と懲戒処分
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